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口の中のただれが治らない しみる 歯肉が 口唇が


天疱瘡(てんぽうそう)という病気があります。自分の免疫(外から入ってくるばい菌に対抗する軍隊です)が自分の皮膚を攻撃してしまうようになった病気です。自分に向けて自軍がミサイルを撃つ病気ですので「自己免疫疾患」といいます。

皮膚にミサイルが飛ぶと皮膚はただれるか、水疱になります。攻撃する部位によって症状が変わりますが、皮膚のもっとも浅い部位(うわっつら)を攻撃される病気が「天疱瘡」です。この病気がやっかいなのは、病気の出始めは口の中や唇、鼻の中、結膜にしか症状がなく、皮膚は問題ないことが結構あるのです。何か月間も口の中にしか症状がないことも少なくありません。口の中が何か月もただれる、食べ物がしみて食欲が落ちる、体重が何キロも減ってくる。

関連記事:口の中や唇のただれが治らない

2014MAY5
ブルーベリーにたくさんの花が付きました。マルハナバチも来ています。たくさん実がなればいいな。今日はこどもの日で、近所の神社の祭礼です。花火を見に外に出たら田んぼからカエルの鳴き声が聞こえてきました。今年は冬が厳しく長く、春も遅かったような気がしていましたが、夏は近いかもしれません。

天疱瘡(てんぽうそう)はとてもめずらしい病気です。私が医師になって20年ぐらいまでは、2-3例しか診たことがなかったほどです。でも、この2-3年は年に1-2名の患者さんがいます。なぜ増えているのかよくわかりません。ただ、診断まで数か月以上かかっている場合が多いので記事として取り上げることにしました。確定診断がつくまでの経過はみなさんだいたい似ています。

口の中のただれが治らないと、皮膚科にはふつう受診しません。かかりつけ医や歯科(あるいは歯科口腔外科)などにかかります。口や歯の粘膜や唇のただれの原因となる病気として、教科書や学会のHPなどには以下が挙げられています。

ベーチェット病:この疾患にできる潰瘍はアフタといいます。これは1cm以下の丸く深い潰瘍で、口や歯肉、口唇が広くただれる症状とは全く異なります。

ヘルペス:普通は水疱ができます。細胞診でウイルス巨細胞を確認すれば1-2分で診断できます。

癌のできはじめ:口の粘膜や舌では白くふやけます。白板症といいます。水に強い性格の粘膜の角質細胞が変化して、皮膚型になればふやけて白くなります。白くふやけているからといって癌とは限りりません。癌の始まり、カンジダ、他に扁平苔癬などの炎症など。

扁平苔癬(へんぺいたいせん):口唇のただれ、と頬の粘膜にミルク色の淡くで白い網目のような模様が見えます。肝炎のウイルスを持っている方や飲んでいる薬で起きることがあります。原因?のこともあります。

薬疹:ただれが急に始まったときは注意が必要です。失明や命に関わるタイプである、粘膜皮膚眼症候群(スティーブンス・ジョンソン)やTEN型というもっとも重症の薬疹の始まりのサインとして重要です。でも、薬をやめて1-2週経っても症状が良くならない場合はほかの疾患の可能性が出てきます。

・・・ここまでは出ているのですが、天疱瘡が掲載されている教科書やHPはあまり多くありません。

2-3か月間も歯肉や上あごの粘膜、唇が広くただれている。ちっとも治らない。こんなときはぜひ皮膚科を受診してください。天疱瘡の多くは血液検査で診断できます。もしできない場合は皮膚の生検や血液を専門の施設に送って調べることができます。
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2014年05月04日 トラックバック(0) コメント(0)












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