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皮膚癌と生体時計と時限爆弾

皮膚癌と生体時計と時限爆弾


乳房外(にゅうぼうがい)パジェット病(癌)という皮膚がんがあります(病という名前がついていますが立派な癌です)。乳房という名前がついている理由は、乳房パジェット病という乳癌の一種が本家だからです。この疾患には変な性質があります。 それは、陰部の乳房外パジェット病と診断された患者さんの腋を調べると、時に片方、稀には両方に乳房外パジェット病の早期病変がみつかることがあるのです。 つまり、生まれてから数十年以上後に癌化するよう目覚まし時計がセットされていたとしか考えられないのです。目覚まし時計というよりは時限爆弾でしょうか。

乳房という名前がついている理由は、乳房パジェット病という乳癌の一種が本家だからです。乳房パジェット病は乳頭部が少しじくじくした状態を示し、特におっぱいにしこりがなくても切除してみると乳腺の管にがん細胞がみつかることの多い乳癌です。もちろん乳房パジェット病は乳腺外科の先生が治療されます。


 乳房パジェット病はおっぱい以外にできる乳癌のような腫瘍です。よくできるのは陰部と腋です。これはおっぱいの元(乳腺原基)は本来両腋からおっぱいを通り、両側の脚の付け根に至るライン上に左右8個づつあります。ヒトでは、この内、上から4番目のみが発達しておっぱいになり、他は退縮してしまいます。犬やネコは全部おっぱいになりますね。乳房外パジェット病はこの乳腺原基から発生するのではないかという説がありますが、まだ確定されていません。乳房パジェット病は主に皮膚科で治療します。


乳房外パジェット病は、最初はうっすらとした赤みや白斑(白のまだら:色素が抜けた状態)、色素斑(茶色のシミ)などが混じった状態を示しますが、徐々にじくじくしてきます。陰部にできるため受診が遅れたり、湿疹やインキン、タムシ(白癬)、カンジダなどと間違われて手遅れになることが未だに少なくありません。年間の初診症例数がメラノーマ(メラノーマは10万人あたり1人前後)よりさらに少ないため、中々この疾患の存在は知りわたりません。


前置きが長くなりました。この疾患には変な性質があります。 それは、陰部の乳房外パジェット病と診断された患者さんの腋を調べると、時に片方、稀には両方に乳房外パジェット病の早期病変がみつかることがあるのです。先に説明したように、乳腺原基は縦に配列していますが、もちろん途中のおっぱいや胸やおなかの皮膚に異常はありません。 がん細胞が陰部から腋に、あるいは腋から陰部に這って行ったのでしょうか?陰部も腋も早期の病変ですから転移は考えられません。 つまり、生まれてから数十年以上後に癌化するよう目覚まし時計がセットされていたとしか考えられないのです。目覚まし時計というよりは時限爆弾でしょうか。


ヒトの生態は本来数十年以上生きることを想定して作られていない、とよく言われます。癌やアルツハイマー病もヒトの細胞にとっては想定外の年齢でおきている問題ではないかといわれています。細胞時計については、暇なときに一度きちんと調べてみたいと思います。

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2007年05月23日 トラックバック(0) コメント(0)












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