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口角炎とビタミンB

特に病気もなくて、ご飯もきちんと食べているのに上下の唇の角のところが、裂けている、割れている、ジクジクして、しみる、痛い、少し肉が盛り上がってきている。

口角炎(こうかくえん)です。本当によくある病気で、皮膚科にも患者さんが来ます。

よく外来で、口角炎はビタミンB2が不足しているのでしょうか? 胃が悪いのでしょうか?と聞かれることがあります。確かに、ネット検索するとビタミン不足のページがヒットします。

調べてみました。

キャンディーズ

まず、無料で日本語文献が検索できるGoogle Scholarで「口角炎」「ビタミン」で調べてみました。数十年前の論文以外に最近の研究論文はありません(もちろん、もっと詳しく探せば存在する可能性は否定できません)。総説(過去の論文などをまとめたもの)で口角炎とビタミンについて書いてあるものはありました。でも、やはり根拠となる研究論文が必要です。

やはり英語になります。英語で口角炎は、一般には、angular stomatitis, cheilosis, angular cheilitis,など、 フランス語のperlècheを使うことが多いようです。日本語でググると、oral angulitis(口+角の炎症)という英語表記がされることがありますが、この言葉では英語文献はヒットしません。

結果です。

目にとまったのが、ビタミンB2(リボフラビンともいいます)と口角炎の関係を証明した論文です。

ただし、ブータンからネパールに逃げてきた難民キャンプ在住の方々に関する研究です。難民キャンプでは口角炎が多発していて、血液中のビタミンB2の低さと口角炎の有無との間に関連が認められたという結果でした。難民キャンプや食事が十分に取れない環境において、口角炎がある人は、ビタミンB2のみではなく、他の栄養素も不足している可能性がある、つまり栄養不足にサインになるという論文です。

でも日本に住んでいる方の口角炎はビタミンB2の不足でなるのでしょうか?

腸の病気や栄養素を吸収できないなんらかの病気のある方、口角炎のほかに舌がつるつるテカテカで食べ物や熱い飲み物がしみる方(鉄が不足している可能性があります。どこかで出血しているかもしれません)、鼻の穴や目じり、肛門周囲もただれている方(亜鉛やアミノ酸や脂肪酸が不足しているかもしれません)などがなく、特に元気な方で口角炎だけある場合の原因は唾液だと思います(かなり個人的な意見です)。

1)いろいろな原因で口を大きく開けられない

2)唾液が唇の端にたまる

3)皮膚は水に弱いのでふやける

4)ふやけると皮膚は弱くなる

5)割れる、ただれる、バイキンが付く(カンジダとブドウ球菌が多いです)

6)痛いからなめる、さらに悪化する、傷が治らない

7)治らない傷は盛り上がって来る(肉芽:にくげといいます)

口角炎のフランス語perlècheは「強く(激しく)なめる」だそうです。

長くなったので治療については次の記事で。
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2011年04月29日 トラックバック(0) コメント(0)












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