汗は害にならないのでしょうか?
アカは大切であり、アカを取り過ぎるとトラブルが起きるという記事について、ありがたいことにお褒めのコメントをいただきました。ついでに(失礼)お題もちょうだいしましたので、今回は汗について(加工してあります)。
汗は害にならないのでしょうか?
キャンプなどで数日間顔を洗わないことがあるとお書きになっていましたので、きっと汗も大丈夫なのだろうと思いましたが、この夏は肘の内側と首にあせもが大量発生しているので、汗と皮膚の関係が少し気になります。
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結論からいいますと、汗は皮膚表面のバリアにもなっているし、皮膚炎の原因にもなりうるといったところが現在の一般的な考え方だと思います。
まずバリアの方から。
汗の中には塩化ナトリウム(塩)や乳酸や尿素、カリウムやカルシウムなどの成分が含まれています。また。また抗菌ペプチドやある種の蛋白や蛋白分解酵素や蛋白分解酵素阻害剤も含まれていて、これらが皮膚を守る役目をもっているようです。
次に皮膚炎の原因になる場合。
アトピー性皮膚炎患者で自分の汗に対してアレルギーがあるという研究報告があります。学校でシャワーを浴びさせたところ特に夏場、重症の患者さんに有効だったとのことです。
手足にあせものような湿疹と全身にかゆい皮疹ができている方のなかに金属に対するアレルギーが見つかる方がいます。口から入った食物にもともと含まれる金属の何かに反応している場合があります。金属が皮膚に到達する経路が汗ではないかと疑っている研究者がいます。
さて、汗は害にならないのでしょうか?
まとめ(個人的な印象を多く含みます)
汗(エックリンからでる)の一番大切な役目は体温調節だと思います。汗がどんどん蒸発しているような状態では(皮膚炎がない方であれば)ほっといても(洗わなくても)大丈夫なのではないでしょうか。皮膚の表面にきちんと垢(アカ、角質の層)があって、その上に脂分が残っていればバリアとしては問題ないのではないかと思います。ただ、腋やおっぱいの下やお腹のシワの間や脚の付け根や肘や膝の裏側など、汗がたまる場所では蒸れて(皮膚は水に弱く、ふやけるとバリアが壊れます。また残った塩がしみて刺激になることもあります。)皮膚炎が起きることがあります。特に急激に汗をかくときはナトリウムの再吸収が間に合わず血液と同じ濃度の濃い塩濃度の汗がでます。
多量に汗をかいたらさっとシャワーなどで流すことはよいことだと思います。特に皮膚同士がくっつき安い部位(肘の内側など)や皮膚にキズや炎症がある方は。ただあくまでもさっと軽めにするのがよいのではないかと思います。
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2010年09月13日 編集