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静脈瘤2

すね(下腿:かたい、膝から下)に湿疹があって、なかなか治らない(あるいは皮膚のただれがなおらない)
+湿疹のまわりはくすんだような黄色褐色のしみになっている
+すねの表面の血管(青く透き通って見える)が、特に膝よりちょっと下、内側あたりで、くねったように腫れている

お仕事は、美容師さん、理容師さん、調理師さん、他立ち仕事が多かった方。女性。

静脈瘤(じょうみゃくりゅう)による皮膚炎の可能性があります。

以前書いた記事「静脈瘤」の続きです。

ご来光
山の診療所2回目 やっと晴れた 朝起きられた 梅雨開けた

静脈瘤は静脈(体のスミズミまで動脈で運んだ血液が帰ってくる道です)の弁が壊れて、うまく血液が戻れず、血管が腫れてしまった状態をいいます。前回記事に詳しく書きました。

血がとどこおり、血管から血液が漏れ出します。動脈のように圧がありませんので、本当にじわー、じわーと漏れます。血液のなかの赤血球(せっけっきゅう)は酸素を運びますが、酸素をくっつけるのは赤血球の中の鉄です。漏れ出した血液がつぶれると鉄(ヘモジデリン)が残ります。この色は黄色がかった茶色です。ですから繰り返しているとすねのあたりが黄茶色になってきます。

進むと、皮膚に湿疹ができやすくなります。さらに進むと、(湿疹ができないこともあります)皮膚がくずれて潰瘍(かいよう)になります。けっこう深く、潰瘍の中は赤みがなく、黄色の痛んだ組織がくっついていることもあります。潰瘍は2-3cmと小さくてもなかなか治りません。

他には、突然スネの前あたりに手の平大の赤みが出て痛む、その場所を触ると板のように硬くなっている・・・という症状が出ることもあります。このような症状が出た場合は、普通まず蜂窩織炎(ほうかしきえん:皮膚の深いところの脂肪にバイキンが入った状態)を疑います。でも何日か抗生物質で治療しても治らない場合は、静脈から血が漏れている可能性があります。脂肪の中に出血すると赤みと熱い感じ(熱感)のあるシコリとなりますので、バイキンの感染と良く似ています。

では、静脈瘤の診断についてです。

・5分ほど立っていて、ひざ下内側あたりの血管が腫れていれば静脈瘤ありです。血管が腫れているだけで、他に皮膚に問題がなければ特に治療の必要はありません。

・病院では、ドップラー聴診器で逆流音を聞いたり、エコーをやったりします(上のように明らかに静脈瘤があることがわかれば、あまり詳しい検査をしない場合もあります)。

・ただし、皮膚表面の静脈ではなく、深い(筋肉の中)ところを走る静脈(エコノミークラス症候群ではこの血管がつまります)がつまっている可能性を疑う場合は積極的にエコーやMRIをやります。手術の後、腋や脚の付け根のリンパ節を取ったあとの方などは、血のかたまりが深い静脈につまりやすくなります。すねがむくんで、冷たくなって、ぼわーんとにぶい痛みがでるようなら注意が必要です。

・皮膚科外来に来る患者さんのほとんどは表面(皮下脂肪の中まで)の静脈のみで深い静脈に問題がある方は稀です。注意が必要なのは、こういう表面の静脈のみの方にエコーやMRIをやっても画像上は異常はみつからないということです。それでも血栓症をうたがって、血を固まりにくくする薬が処方されていることがあります。この場合、症状は治らないばかりか、悪化します。余計血が出やすくなるのですから当たり前です。

治療は次の記事で・・・静脈瘤3へ
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2009年08月07日 トラックバック(0) コメント(0)












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