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蕁麻疹の薬はどのくらいの期間飲めばよいのか?

蕁麻疹(ジンマシン、じんましん)はどのくらい続くのか?の続きです。

蕁麻疹は、どのくらいの期間薬を飲み続けたたらよいのか。薬を飲み始めてから皮疹がでなければ、2-3週間で一度やめてみてもよいのか?

やはり、幸野先生の論文から

kouyou

75人の患者さんについて、2つのグループに分けて調査をしています。

A群:薬を飲み始めて蕁麻疹が1-2日出なくなったら、すぐ薬を飲むのを止めた

B群:蕁麻疹がでなくなっても2週間飲み続け、さらに1日に飲む薬の量を半分にして2週間飲む(結局蕁麻疹が出なくなってから4週間飲む)。

結果

A群:37人中34人再発
B群:38人中13人再発

ということで、幸野先生は急に止めないで、少しづつ薬を減らしながら中止に持っていくほうがよいのではないかと述べています。

蕁麻疹の治療の中心になるお薬(抗ヒスタミン剤)は蕁麻疹を根本から治す薬ではありません。症状が現われるのを抑える、あるいは予防する薬です。だから、蕁麻疹が治るのは、自分自身の体の中で自然と蕁麻疹の元が消えたということです。治療をしなくても、蕁麻疹の多くはある期間経てば、自然に治っていくのだ・・・というのが私の印象です。でも、良い薬があるのだから、治るまで痒さを我慢する必要はありません。

幸野先生のデータは数少ない(ほとんどない)蕁麻疹に関する貴重な臨床データです(数日以内以内に自然に治ってしまう蕁麻疹ももっと多いのだと思いますが)。

1-2日効いたからといって、蕁麻疹は薬で抑えられているだけだから、治ってないと思うよ。飲み薬をすぐ止めないで、1ヶ月ぐらい続けてみましょう。・・・というアドバイスを少し自信をもって患者さんに言えるようになりました。
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2008年11月23日 トラックバック(0) コメント(0)












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