fc2ブログ

おすすめのサンスクリーン剤(日焼け止め)

ゴールデンウイークですね。今年も三分の一が過ぎました。早いものです。

さて、気候もよくなって、暑さ寒さもちょうどよく、外に出る機会が増えてきました。毎年この時期になると、報道機関から紫外線対策についての問い合わせが来るようになります。

医学中央雑誌という日本語の医学論文検索サイトがあります。このサイトでサンスクリーン剤について最近の話題を探してみました。目新しい文献はあまりありませんでしたが、いくつかの製品についての効果を調べたた論文がありました。

関連記事

日焼け止めは、まずここに塗る(手抜きの塗り方)
日焼け止めはここをみてから買う(吸収剤と反射剤の違い)
日焼け止めをネットで探してみた
戦争と皮膚科

hatinosu
アシナガバチの巣(卵が産み付けてあった)

メーカーが行っているものやメーカーから依頼された研究機関で行った研究で、利害関係などの問題もありますが、効果を検証しようとする姿勢は評価できますし、医学中央雑誌でヒットする論文ですので、CMとタイアップした広告文より信用できます。

実際の製品を取り上げてみます。なお、私個人は取り上げた製品やメーカーとの利害関係はありません。ただ、一部の製品については患者用にサンプルをもらってます。ときどき自分で使うことがあります。

アクセーヌスーパーサンシールドN(製造 アクセーヌ)  SPF50 25ml 3675円 3000円ぐらいでネットで買えます。地方では取扱店は少ないです。ちょっと高いですが、ナノ粒子化(つまりすごく細かく)した酸化亜鉛と酸化チタンからなる日焼け止めです。チタンや亜鉛で光を反射させて予防するタイプの日焼け止めです。化学反応で光を吸収するのと違ってかぶれにくい製品で、かぶれやすい方にはおすすめです。光を反射させるタイプの日焼け止めは、おしろいを塗ったように白くなるのが欠点ですが、この製品は粒子を細かくすることで改善しています。SPF(sun protect factor:紫外線B(当たると真っ赤になり、発がん性の高い紫外線。オゾン層の破壊で増える紫外線)に対する効果)も50あり、反射タイプの日焼け止めとしては高いほうです。ノンケミカル(化学反応で光を吸収する薬品が入っていない)、パラベンフリー(パラベンという防腐剤が入っていない)、アルコールフリー(しみない)です。
アクセーヌ 0120-009579

アネッサ ベビーケアサンスクリーンN(資生堂):SPF34 25ml 1000円ちょい。安い。ノンケミカル、無香料、無着色、アルコールなし、鉱物油なし、パラベン不使用・・・赤ちゃん用と表示されていますが、SPF表示が正しければ大人でも使えそうです。ただ、詳しい成分表示がメーカーHPにありません。HPに入るとCM動画が出てきて、なかなか製品説明にたどり着くのが大変です。

サンガード12(ファンケル)SPF12 PA++ 防腐剤、殺菌剤、石油系界面活性剤不使用、無香料、無鉱物油、吸収剤不使用、製造年月日入り 12g 997円 成分表示が誠実 0-2歳の赤ちゃんに使える。SPFがちょっと低いが、日常で使うならOKかな。

キュレルUVクリーム(花王) SPF25 30g 1575円 UVミルク(吸収剤無配合)無香料無着色アルコールフリー  たいていどこの薬局にあって、買いやすい。キュレルは薬用クリームが有名。セラミドがたくさん入っていて、しみなくて、保湿剤として優秀。

AK-UV(ロゼットAK) 医科用サンスクリーン財 20g 2100円
吸収剤をカプセル内に封入し、肌に触れないようにした製品・・・医院、病院でしか販売されていないかもしれません。

以上ですが、やはり論文を出しているような製品は自信があるのでしょうね。なかなか良いものが多いようです。

[参考1]

サンスクリーン剤にかぶれたときの、原因成分トップ3は、・・・
(錦織千佳子先生、Derma119)

1位 fragnance mix(香料:シナモン、ローズオイルなどに含まれる成分、ビャクダンからの抽出物など)

2位 caine mix(局所麻酔薬:なんで麻酔薬を入れる必要があるのかよくわかりませんが、市販の痒み止め軟膏など、いろいろな外用剤に入ってます。)

3位 吸収剤(化学変化によって紫外線を吸収する薬剤、最近はオーガニックあるいは有機系サンスクリーン剤などどと呼びます。関連記事

・・・かぶれないヒトは気にしなくてよいですが、かぶれ易い方は無香料、無アルコール、インオーガニック(ノンケミカル)の日焼け止めがよいかもしれません。

[参考2]

SPF・・・紫外線Bに対する予防効果・・・30分紫外線にあたると顔が赤くなったヒトがいたとすると、SPFが10の日焼け止めを塗ったとすると、300分(6時間)までは赤くならない・・・という指標です。

2つ注意点があります。

1:日本人についていえば、日に焼けるのは(よほど白いヒトを除けば)10時から14時の間です。SPFが50ということは、30分で日に焼ける人がいるとすると、この日焼け止めを1回塗ると30時間もつということになります。朝に塗ると一晩越えて翌日まで効くことになってしまいます。実際は防水のサンスクリーン剤でも、せいぜい2時間で塗りなおしたほうがよいといわれています。こんな高い値は必要あるのでしょうか?

ではSPFはどの程度あれば十分なのか?

2:メーカーが公表しているSPF値にはちょっと気をつけなければならない点があります。表示されているSPF値はかなりの分量を肌に塗った場合のものです。志村けんのバカ殿までとはいいませんが、かなり近い塗り方をしないとこの値はでません。あまり目立たないように薄く塗った場合は、SPF値は二分の一から三分の一以下になります。ですからSPF値が20-50ぐらいのものを選んだほうがいいということになります。きちんとしたメーカーでは面積あたり使用するサンスクリーン剤の量ごとのSPF値も公表しています。

先日ホームセンターに行ったついでにサンスクリーン剤コーナーをみてきましたが、インオーガニック(ノンケミカル、反射剤、吸収剤不使用)の製品はありませんでした。まだ少数派ですね。
でも、どんなサンスクリーン剤でも塗らないよりは塗ったほうがいいと思います。

ポイントは、3月から9月(特に3月から梅雨まで)の屋外に出るとき、紫外線を浴びてもいつも赤くなるだけで色がつかないヒト、特に10歳以下の子供さん、最低でも耳の前から頬、朝10時と12時の2回塗る・・・です。
関連記事

2009年04月29日 トラックバック(0) コメント(2)

ちょっと質問があったので、コメントを。

・アクセーヌの欄は無香料とかいてないから香料が入っているのでしょうか?
・・・無香料です
・ファンケルのみ界面活性剤不使用とかいてありますが、他には入っているのでしょうか?
・・・すいません。きちんと調べていません。
(アトピーなので界面活性剤は避けたいのです)
・鉱物は入ってないほうがいいのでしょうか?
・・・すべての化粧品にいえることですが、特に肌に合わない(かぶれる)ことがなければ、特に気にしないで使ってよいと思います。ただし、金属にかぶれる方は鉱物が入っていないほうがよいと思います。アクセーヌにも金属フリーやアトピー用(ADシリーズ)の化粧品があります。聞いてみてください。

2009年05月30日 ビーアンビシャスボーイズ  URL 編集

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2009年05月28日 編集












管理者にだけ公開する